雨の音が心に残る、最悪の連続殺人事件。
その真犯人は、カエルのマスクをかぶっていた——。
今回は、サスペンス映画好きにぜひ観てほしい衝撃作、
小栗旬主演の映画『ミュージアム』のネタバレ感想をお届けします。
緊張感と恐怖が交錯する、極限のサイコスリラーでした。
グロ描写は強めなので、苦手な方は注意です。
出典:映画『ミュージアム』公式サイト
映画『ミュージアム』とは?
- 公開年:2016年
- 監督:大友啓史
- 主演:小栗旬(沢村久志刑事)
- ジャンル:サスペンス/スリラー/ホラー
- 原作:巴亮介『ミュージアム』(ヤングマガジン連載)
連続猟奇殺人事件の謎を追う刑事が、やがて犯人である“カエル男”の狂気に呑み込まれていく——。
🎬 総合評価
👀 観てほしい度:★★★★★(5/5)
サスペンス・ホラー好きは必見。予備知識なしで観るとより刺さります!
📖 ストーリー満足度:★★★★☆(4.5/5)
猟奇サスペンスに終わらず、「人間の闇」を深掘りしていて余韻も◎
🩸 グロ・狂気度:★★★★★(5/5)
雨、カエル男、犯行描写のインパクト…“視覚的グロさ”・“精神的”にもガツンと来る怖さ!耐性のない方は注意レベル。
\映画の原作コミックも必読/
原作漫画『ミュージアム』(巴亮介)は、映画とはまた違う展開でぞくっとします!

あらすじ(ネタバレあり)
雨の街で次々に起こる猟奇殺人事件。――次々と発見される「私刑」のような遺体。
刑事・沢村(小栗旬)は、犯人の残した「ドッグフードの刑」「母の痛みを知りましょうの刑」などの意味を追いながら、犯人“カエル男”(妻夫木聡)に迫る。
しかし、捜査の中でカエル男の標的が自分自身と家族であることを知る。
やがて息子と妻(尾野真千子)が攫われ…。
クライマックスで、カエル男は沢村に“究極の選択”を迫ります。
「家族か、正義か——」という重いテーマが、観る者に突きつけられます。
究極の選択を迫られた沢村は――。
出典:映画ナタリー
見どころと感想
見どころ①:小栗旬の壊れていく演技
小栗旬さん演じる刑事・沢村の表情が、物語が進むにつれ徐々に壊れていく演技が圧巻。
ヒーロー的な役どころではなく、弱さ・怒り・絶望をリアルに見せる難役を見事に演じきっています。
感情の起伏が激しく、観ているこちらまで息苦しくなるほど。
彼のファンならぜひ観てほしい作品です。
見どころ②:カエル男の怪演
妻夫木聡さんがまさかの犯人役。カエル男の存在感が圧巻。
不気味なマスクと異常な犯行動機が、観る者の恐怖心をぐいぐい煽ります。
怪演が過ぎたのでエンドロールを見るまで、妻夫木聡さんとは気づきませんでした。
クライマックスでカエル男が言い放つ、ゾッとするセリフ。
犯人がまるで式典の司会者のように、同僚への言葉を読み上げる。
その言葉の意味は…。
正義も命も、彼にとっては”おもちゃ”のように扱われる――そんな狂気がにじむ場面です。
見どころ③無邪気と狂気が交差する「メトロポリタン・ミュージアム」
劇中で楽しそうにカエル男が口ずさむのは、
大貫妙子さんの『メトロポリタン・ミュージアム』――
NHK『みんなのうた』で流れていた、あのちょっと不思議で幻想的な歌。
子供の頃に観て、トラウマになった方も多いのではないでしょうか。
子ども向けの無邪気な歌声と、連続殺人という現実の残酷さ。
この“ズレ”が、カエル男の狂気をより際立たせています。
🎵 トリビア:あの歌の正体は?
- 曲名:メトロポリタン・ミュージアム
- アーティスト:大貫妙子
- リリース:1984年
- 初出:NHK「みんなのうた」(1984年8月〜9月放送)
- 内容:美術館で時間が止まり、自分が“絵の中の一部”になってしまう幻想的な歌
🎧 聴いてみたい方はこちら(YouTube NHK公式)
👉 『メトロポリタン・ミュージアム』をYouTubeで聴いてみる(NHK公式)
最後の最後に残る“かゆみ”の違和感…
沢村刑事は、妻子を取り戻し、ようやく日常を…と思った矢先。
息子が首をかく仕草を見せるのです。
これは劇中、カエル男=犯人と同じ行動。
犯人のアレルギーは“心因性”とされていたため、
まるで「狂気が移った」ような演出で物語は終わります。
ここでエンディングが流れ、観ている側は心がザワつくまま終わる。
…この物語は終わったのか?
観た人それぞれが解釈できる、印象深い終わり方です。
📖 原作漫画『ミュージアム』も読んでほしい!
映画の原作は、巴亮介さんによる全3巻のサスペンス漫画です。
映画よりも心理描写・猟奇性が強く、犯人の過去や動機もより深く描かれています。
映画版とは違う展開や、より過激で心理描写の深いシーンも描かれていて、
映画を観た後に読むと2倍楽しめます!
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こんな人におすすめ!
- 小栗旬のシリアスな演技が観たい人
- サイコサスペンスや異常犯罪モノが好きな人
- 原作漫画『ミュージアム』が好き
- 映画『セブン』が好きな人
出典:映画『ミュージアム』公式サイト
総評|映画『ミュージアム』は、緊張感MAX!心に残る“恐怖”
グロい、怖いだけの映画じゃありません。
人の「罪」と「罰」、そして「選択」の重さを描いた、骨太なサスペンスでした。
「愛するものを救うため、愛するものを殺せるのか」
物語では運良く助けが入ります。
しかし現実では、そう上手く行くとは限りません。
あなたは、「究極の2択」どちらを選びますか?
雨が止んだあと、あなたはどんな選択をするでしょうか。
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